
ミュンヘナー・ヘレス(または単にヘレス)は、19世紀後半に南ドイツのミュンヘンで誕生した下面発酵ビールです。ヘレスはドイツ語で「淡い」という意味で、その名の通り色合いは淡く黄金色です。

略して「ヘル」と呼ばれることも。
ちなみにミュンヘナー・デュンケルというスタイルもあり、デュンケルは「濃い」という意味です。

何世紀も前のビールは、上記のデュンケルのような濃い色のものがほとんどでした。それが1842年にチェコで黄金色のピルスナーが誕生すると、隣国ドイツでも普及され始めます。それに危機感を覚えたドイツの醸造家達がドイツ原産の黄金ビールを造ろうと試みた結果、完成したのがヘレスだと言われています。
残念ながらヘレスはピルスナーのように世界中には普及しなかったものの、現在もミュンヘンのあるバイエルン州を中心に多くの人々から愛されているビールです。
ピルスナーの誕生に興味のある方はぜひこちらの記事をどうぞ♬

味わい
下面発酵ビールでアルコール度数は5%前後、さらに黄金色となるとまるでピルスナーのようですが、ヘレスはピルスナーに比べるとホップの香りは控えめで、特に苦味が非常に穏やかなのが特徴です。
スッキリながらもマイルドな後味で、モルトの甘味を感じることができる優しい味わいのビールです。前述の通り苦味がほとんどなく炭酸も穏やかなので、抵抗なくするっと喉を通っていくように感じます。ピルスナーに比べると爽快感はあまりありませんが、これがヘレスの良さであり、ビールの苦味が得意でない方にもオススメできるビールです。
著者お気に入りのヘレス

Löwenbräu(レーベンブロイ)

レーベンブロイは1383年にドイツ・ミュンヘンに設立された歴史ある醸造所!
レーベンはライオン、ブロイは醸造所という意味です。
レーベンブロイのビールは、世界最大級のビールの祭典ミュンヘン・オクトーバーフェストでも提供されます。オクトーバーフェストに出展できる醸造所は決まっており、なんとわずか6つのみ!
その中でもレーベンブロイは、日本でも比較的手に入りやすいです。ちょっとビールに強い酒屋さんやスーパー、ドン・キホーテにも売っていたりしますよ。
オススメのペアリング

ヘレスはドイツ料理にはもちろん合いますが、実は日本食にもぴったりのビールです。日本食の繊細な味わいを邪魔することなく優しく寄り添ってくれますよ。特にお出汁や塩味を生かしたお料理と相性抜群です!
たとえば…
・おでん
・焼き魚(サバなど)
・枝豆
・湯豆腐
などなど!

⚠マグロなど赤身のお刺身だと臭みが強調されてしまう場合がありますので注意が必要です。
お刺身と一緒にいただく場合は白身など淡白なお魚をチョイスするのがグッド!
おわりに
いかがでしたか?ヘレスはピルスナーに比べるとあまりメジャーとは言えないかもしれませんが、とても魅力がたっぷりのビールです♬
秋冬に美味しくなるお料理とも相性の良いビールですので、見つけたらぜひゲットしてみて下さいね。
ではまた!

レーベンブロイはもちろん、元祖ピルスナーであるピルスナーウルケルや、ワールドビアアワードで受賞した日本のクラフトビール「長浜IPA」など計12本の世界ビール飲み比べセット!ぜひお試しください♬(どれも美味しいですよ!)
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