2025年4月15日に同時発売された、アサヒビールの「ザ・ビタリスト」とキリンビール「一番搾りホワイトビール」。巷では「黒vs白」なんて言われていますが、今回はそんな両商品を徹底レビューしていきます。
ザ・ビタリスト

- スタイル ピルスナー
- アルコール度数 6.0%
- 使用ホップ タラス、ヘレスブルッカー他
- 副原料 米、コーン、スターチ
キャッチコピー通りしっかりとした苦味とキレがありますが、スーパードライよりも香りが良い印象です。飲み始めの香りはヘルスブルッカーホップ由来の干し草を思わせるグラッシー感があり、時間が経つにつれオレンジのような香りに変わります。
口に含むと苦味がガツン!タラスホップ特有のシトラスの皮や少しのフローラルを感じることができ、その余韻を残さないほどに非常にキレが良いです。このキレの良さは米などの副原料に由来しますが、アルコール度数が通常のピルスナーより高いのもあってかライトボディに感じることはありません。
麦芽の味わいはあまり感じないので、個人的にはオールモルト(米などを使わない麦芽100%のビール)だったらもっと好きな味わいだったかも、とも思いますが、このキレの良さがアサヒの良さだと思います。けれど日本の大手ビールメーカーの商品でここまで苦みを全面に出したビールは今までなかったので、それは本当に新たな挑戦でナイス挑戦だと思います。ビール愛好家の方々にはずきゅんと刺さるビールなのではないでしょうか。
一番搾りホワイトビール

- スタイル ウィートラガー
- アルコール度数 5.0%
- 副原料 コーン
ひとくち飲んだ感想は、「甘い!」でした。しかし嫌な甘みではなく、麦芽とホップ由来の香りがそう感じさせているのだと思います。残念ながら使用ホップまでは発表されていませんでしたが、ドイツ式ラガーによく使われる「ハラタウ・ミッテルフリュー」や「テトナング」などのホップが使われているのではないかなと思います。
この一番搾りホワイトエールはお花のようなフローラルの香りで、その香りは時間が経つと濃いハチミツに変わります。この香り変化も是非楽しんでいただきたいです!
そして小麦ビールらしいなめらかな口当たりと、爽やかな酸味を感じることができます。小麦ビールは後味がよくないものがままある印象ですが、こちらは後味に麦芽の味わいがぐっと出てきて非常に好印象。副原料のコーン由来の味わいもあまり感じず、美味しくいただくことができました。ビールが苦手な方が飲んでも美味しいと思えるビールではないかと思います。
感想
ザ・ビタリストと一番搾りホワイトエールはまったく違うスタイルのビールですので、どちらが美味しいかと比べるものでもないとは思いますが、両方飲んで思ったことは
「ザ・ビタリストは玄人向け」
「一番搾りホワイトビールは初心者向け」
ということです。SNSなどを見ていると、ビール愛好家の方々はこぞってアサヒの「ザ・ビタリスト」の方を推しています。かくいう筆者は、どちらが好みだったか、で選ぶならば一番搾りホワイトビールに軍配が上がりました。というのも著者は小麦を使ったラガービールを初めて飲んだのですが(実際ウィートラガーを造っているブルワリーはあまりありません。)、小麦ビール=エールビール(ヴァイツェンとかベルジャンホワイトなど)の印象があったため今回で小麦ビールの概念が覆されました。また著者は米やコーンなどの副原料を使ったビールの後味があまり好きではなく、「黒」も「白」どちらも副原料を使用してはいますが「黒」の方は今回のビールの特徴である苦みと後味が分離していて、より顕著に副原料を感じてしまいました。(筆者だけかもしれないです。)
まあ小難しい話はさておき、時間が経っても美味しかった、後味が非常によかった、という点で著者は一番搾りホワイトエールに一票です。みなさんもぜひどちらが好きか飲み比べてみてくださいね。
ではまた!
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