みなさんこんにちは、ジャパンビアソムリエのあべsanです!
今回は以前書いた【IPA入門編】の続きみたいな感じですが、入門編を読まなくても分かる内容になってると思いますのでぜひ楽しんで行ってください♬
ではスタートです!
発祥

IPAの発祥はイギリスだと言われています。
18世紀頃イギリスではペールエールが大人気で、これを植民地であるインドに輸送しようと試みますが当時は冷蔵技術もなく、輸送中に劣化・腐敗してしまう問題が起こりました。
そして試行錯誤の末、
・アルコール度数を高める
・抗菌作用のあるホップを大量に使用する
ことで、長い輸送に耐えうるビールが完成したのです。そしてインドに輸送するためのペールエールということで、インディア・ペールエール(IPA)と呼ばれるようになりました。
●ペールエールについて詳しく知りたい方はぜひこちらを。
●またこのあたりのお話は、【入門編】でほんのちょっとだけ詳しく書いています。もしご興味あれば読んでみてください。
イングリッシュスタイル/アメリカンスタイル

IPAの発祥を知っていただいたところでスタイルのお話に移りますが、まずIPAは大きく2種類に分けることができます。それぞれを見ていきましょう。
イングリッシュスタイル
イギリス産のホップを使用し、大地のような香りとビスケットを感じる味わいが特徴。元祖IPA。アメリカンスタイルに比べ落ち着いた味わい。
<日本で買えるイングリッシュスタイル・IPA>
I.P.A.(いわて蔵ビール/日本)


申し訳ないことに、こちらのビールは著者は機会がなくいただいたことがありません。いつか絶対飲みたいッ。
アメリカンスタイル
アメリカ産ホップを使い、フルーティで弾けるような香りと強い苦み、高いアルコールが特徴。世界的にも人気が高く、IPAといえばこのアメリカンスタイルを指すことが多い。様々な派生スタイルがある。
<日本で買えるアメリカンスタイル・IPA>

インドの青鬼
(ヤッホーブルーイング/長野県軽井沢)
スーパーやコンビニでも。
日本で最も手に入りやすいアメリカンIPAだと思っています。しかもしっかり美味しい!
元祖アメリカンスタイル・IPA
IPAというスタイルは、実は時代と共にその存在が埋もれてしまっていました。
しかしそれを華々しく復活させたのが、アメリカのストーンブルーイングだと言われています。
1972年にアメリカ原産のカスケードという名のホップが登場すると、このグレープフルーツなど思わせるフルーティな香りのホップはアメリカの醸造家達の心を一瞬で掴みました。

そして1997年、ストーンブルーイングは高いアルコールとホップを多用するというイギリスのIPAの歴史を基盤にし、イギリス産のホップではなくアメリカ産のカスケードホップを使ったストーンIPAという名のビールを造り上げたのです。
そしてこのストーンIPAがアメリカンスタイル・IPAの原点となり、
アメリカンスタイル・IPA = 主にアメリカ産のホップを使ったフルーティで弾けるような香りと苦味が特徴のビール
という規範を築き上げたのです。

しかし当時はIPAというスタイルは一般的ではなかったため、人々はIPA?なんだそれ?状態でした。そしていざ飲んでみたら強烈な香りと苦み!みなさん恐らくびっくりしたに違いありません。著者も初めてIPAをいただいたときは(インドの青鬼でした。)本当に衝撃を受けました…
さらにこの時代のアメリカのビール市場はライトラガー(バドワイザーなどがこれにあたります。)一辺倒でしたので、尚更IPAの味わいはなかなか受け入れられなかったそうですよ。
けれど徐々にその人気に火がついていき、アメリカのクラフトビールシーンでIPAというスタイルが広まっていったのです。
クラフトビールの歴史をもっと知りたい!という方はぜひこちらの記事を。
IPAはいまや世界で大人気のスタイルですが、ストーンIPAは現在でもアメリカンスタイル・IPAの代表格として沢山の人々に愛されています。

【アメリカンIPAを地域でさらに分類】
●ウエストコーストIPA
カリフォルニアなど西海岸/香りが強く、がつんと苦い(ストーンIPAがこれ)
●ノースウエストIPA
カリフォルニアより少し北、ポートランドあたり/麦芽の甘みと苦みのバランスが良い
●ニューイングランドのIPA
ニューイングランドなど東海岸/モルティで苦みが穏やか
(後述しますが「ニューイングランドIPA」だと別のスタイルのビールを指してしまうので、ここではニューイングランド「の」IPAとしました。)
アメリカンスタイルの派生

先に書いた通りアメリカンスタイル・IPAの派生スタイルは多岐に分かれ、今もなお増え続けています。まだスタイルとして確立されていないものもありますが、ここでは近年人気の派生スタイルをいくつかご紹介します。
ダブルIPA/インペリアルIPA
通常のアメリカンスタイルIPAよりもホップや苦み、アルコールが強い。
インペリアルは強いの意。ダブルは2倍という意味だが、ホップなどが2倍使われているということではない。
<日本でも買える美味しいダブルIPA>

ミスタープレジデント
(ブリュードッグ/スコットランド)
ビールに強い酒屋さんにはあるイメージ!
アルコール度数9.2%、IBU(※)85というなかなかのパワー系。でも最高に美味しい。
(※)IBU?という方はぜひ入門編を!
ヘイジーIPA/ニューイングランドIPA/ジューシーIPA
フルーティで濁りがあり、とろりとしたテクスチャー。
大麦麦芽の他にオーツ麦や小麦などを使用している場合が多く、それがとろみと濁りのもと。
発祥がアメリカのニューイングランドなのでニューイングランドIPAと呼ばれたり、濁っている外観からヘイジーIPA、またその味わいからジューシーIPAなどと呼ばれるが、これらは同一のものと考えて差し支えない。
<日本で買えるヘイジーIPA>

有頂天エイリアンズ
(ヤッホーブルーイング/長野県軽井沢)
コンビニでヘイジー(しかも美味しい)が買える日が来るなんて!一部のセブンイレブンで購入可能です。
ヤッホーブルーイングすごい!
ベルジャンIPA
ベルギーのエール酵母を使用したIPA。
スッキリとした味わいで、苦みが比較的穏やか。
<日本でも買えるベルジャンIPA>

エキストラIPA
(ヴェデット/ベルギー)
ドンキでも購入可能ですが、ドンキは稀に賞味期限がギリギリなものがあったりするので購入する際は要確認です。
他にも…
・トリプルIPA
(ダブルの上!はんぱない。でも美味しいものは本当に美味しい。)
・ブリュットIPA
(残糖を減らしてドライな飲み口。)
・セッションIPA
(IPAの特徴である香りや苦みはそのままに、アルコール度数が低め。セッション系は近年人気のスタイル。)
・ミルクシェイクIPA
(ヘイジーの派生スタイル。乳糖に加えフルーツなどを使うのが特徴。ミルクセーキから発想を得たという説も。)
買いやすさ重視なオススメIPA!

この記事内で写真付きでご紹介したビールはどれも美味しいので是非飲んでいただきたいのですが、それ以外にもオススメしたいIPAはたくさん!
けれどクラフトビールは期間限定や数量限定のものも非常に多く、すでに販売終了している銘柄も…
なのでこちらでは通年販売しているものや、いまならまだ間に合う著者のオススメをご紹介します♬

ルプリンネクター
(ワイマーケット/愛知県名古屋市)
スタイルはニューイングランド ダブルIPA、つまりヘイジーの強いバージョンです。ビールの劣化を防ぐため缶にパンッパンに入っています。(注意書きがあったので注意しましたがこぼしてしまいました。勿体ない…)
とろりとした口当たりにパッションフルーツや柑橘を思わせる香り!度数も7.5%と高めなので、ぐびぐび飲むというよりは食後などにゆっくりいただきたい贅沢感です。

I・P・A
(平和クラフト/和歌山県海南市)
平和クラフトはビールにティーマサラを使ってみたり新生姜を使ってみたりと、なかなかトリッキーなビールを造っていますが(でもどれも美味しいんですよ!)、このIPAはシンプルに美味しい王道アメリカンIPA!
お値段もお手頃なのも嬉しい♬


おさるIPA
(箕面ビール/大阪府箕面市)
お手頃価格で王道アメリカンIPAならこちらもオススメ!
パッションフルーツ、柑橘、桃、洋梨を思わせる香りと味わい。アルコール度数もそこまで高くなく苦みもそこそこなのでとってもドリンカブルです。

ドリンカブルとは:
ビールにおいて「飽きずに次々とおかわりしたくなるような味わい」のことです。
\ネットで購入するなら箕面ビールの公式オンラインショップがお値段的にも一番グッド!/


余市スタイルIPA
(ハーヴェスト・ムーン/千葉県浦安市)
ハーヴェスト・ムーンは東京ディズニーリゾート内にあるショッピングモール「イクスピアリ」内にある醸造所です。
余市スタイルは生ホップを使用して造られていてメロンやベリー、柑橘、ハーブなどを思わせる豊かな香り!やわらかい麦芽の甘みも感じられてエレガントな味わい。めちゃウマ!


ウイングマン
(ブリュードッグ/スコットランド)
スタイルはセッションIPA。
穏やかな苦みとライトな味わいでスッキリごくごく飲みやすい!でも香りはしっかりアメリカンIPA。グレープフルーツやレモンなどの柑橘やトロピカルな香りを感じます。

余談【空き缶の保管方法】
先ほどのウイングマンの写真を見てお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、あちらは缶のパッケージを切り取ったものです。
ビールの缶デザインってとても可愛いし、全部とっておきたい!と思った著者は、飲んだ後洗って乾かして棚に飾っていたのですが、増え続けるビール缶、しかし!棚は!増えない!
そしてついに飽和してしまったので、(出来れば缶のままが良いのですが)切り取って丸めて保管することにしました。

こんな感じ(^^)この切り取る作業が結構大変!気が向いたときにちょっとずつ進めています。
余談【美味しいノンアルIPA】

ブラバスIPA
(ブラバス/アメリカ カリフォルニア)
ブラバスはアメリカ発のノンアルコールクラフトビール専門のブルワリーです。
初めて飲んだ時は本っ当に感動しました!アルコール由来の飲みごたえみたいなものは確かに控えめですが、香りと苦みはまさにIPA。日本のノンアルビールもこのくらいのクオリティがあったらなあ…

こちらにはアルコールが0.5%含まれます。ノンアルの定義は1%未満なのでノンアルコールとは言えますが、日本のノンアルは0.00%が主流となっているので飲む際は注意が必要です。

おわりに
いかがでしたでしょうか?
ひとことにIPAと言っても様々な種類があって楽しいですよね!IPAは最も変化の激しいビアスタイルのひとつといっても過言ではありません。ぜひいろいろ試してみてお好みのIPAを見つけてくださいね!
今回の記事でご紹介したビールは楽天でも購入可能ですのでお値段等参考にしてみてください。
ではまた!
\今楽天でヤッホーのビールを買うなら絶対これ/




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